どうも、けいです。
この記事はめぇ~ちゃんが企画してくれたアドベントカレンダー「謎クラの好きな小説 Advent Calendar 2022」の一環です。
adventar.org
めぇ~ちゃんが
「でも文才が……」とか気にしないで良いです!
「面白さ」は、もうその本が持っているので充分です!
是非お気軽にご参加ください。
アレックス・シアラーの話|めぇ|note
とめちゃくちゃハードルを下げてくれたので書いてみます。
もくじ
本と謎解きとわたし
謎解きゲーム・体験型ゲームの主軸は、自分とは別の人物になり、物語を進めることだと思います。自分で進める装置として謎解きが組み込まれていると考えています。その「謎を解きながら、物語を進める」原体験がわたしにとってエミリー・ロッダの小説でした。
まずこの方について、ざっくりとした情報をお話しします。
オーストラリア在住で、ファンタジーやミステリーを中心に書かれています。主に児童文学では"エミリー・ロッダ"という名義を、大人向け書籍では"ジェニファー・ロウ"という名義を使われています(日本語に翻訳されているのはもっぱら児童文学の方なのですが)。
タイトルにもある通り、エミリー・ロッダさんの書かれた作品3作を紹介します。どれもわたしが小学生~中学生のときに読んだものです。
3作と言いましたが嘘です。このデルトラ・クエストシリーズは本編3部(計15巻)に外伝、スピンオフなど20冊を越えます。アニメ化・漫画化など、メディアミックスもされているので、聞いたことある方も多いかもしれません。
www.iwasakishoten.co.jp
ここは、デルトラ王国。王家に伝わる七つの宝石の魔力が、国を守っている。
その宝石が影の大王に奪われた!
国を救うため、少年リーフが1枚の地図を頼りに冒険の旅に出る!
王道ファンタジーで剣や不思議なアイテムにモンスターも出てきます。でも、それだけではありません。謎解き、知恵と機転、それから仲間の助けがないと目的の宝石にはたどり着けません。
子供向けにしては挿し絵が少ないのですが、謎解きの場面では主人公が手にしたものが写実的に描かれています。本文を読む前に、挿し絵の謎解きだけ先に見ていたことを、よく憶えています。かなり後なって気づいたのですが、英語で作られた謎解きを日本語に直し、それでいて前後の話と筋が通るように翻訳するのは、並大抵の労力ではなかったと思います。
リンの谷のローワン
こちらは全5巻のシリーズです。
www.asunaroshobo.co.jp
<ローワンと魔法の地図>あらすじ
リンの村を流れる川が、かれてしまった。このままでは家畜のバクシャーもみんなも、生きてはいけない。水をとりもどすために、竜が住むといわれる山の頂きめざして、腕じまんの者たちが旅立った。たよりになるのは、魔法をかけられた地図だけ。クモの扉、底なし沼、そして恐ろしい竜との対決……。謎めいた6行の詞を解きあかさなければ、みんなの命があぶない!
ひ弱で引っ込み思案な少年・ローワンの住むリンの谷に、危機が訪れます。それに屈強な男でも知恵のある長老でもなく、ローワンが挑むのです。一見、秀でたところのないローワンも物事をよく観察し、見聞きすることで危機的状況を解決していきます。
小学生の頃からずっと運動が苦手で、比較的小柄だったわたしは、デルトラ・クエストの主人公リーフより、このローワンと自分をよく重ねていました。
ティーン・パワーをよろしく
最後はファンタジーではなくミステリーを紹介します。日本では12巻まで出版されています。
bookclub.kodansha.co.jp
中学生の仲良しグループが便利屋開業!その名も「ティーン・パワー株式会社」
どんな仕事もおまかせください!
新聞配達、掃除、猫の世話。いろんな仕事の依頼と一緒に事件もやってきます。事件の謎を解き、時には人を救い、時には犯人を捕まえる。魔法も剣もないけれど、日常と地続きの冒険にとてもわくわくしました。得意なことも考え方も違うティーン・パワーの6人がひとつのことに取り組むのって今思えば、謎解きゲームでよく見る姿にそっくりじゃない??
翻訳された岡田好恵さんが、ティーン・パワーの舞台であるレイブンヒルの街の地図を作ることを、あとがきで読者に提案されていました。当時のわたしはその通りに、全部読み返して地図を描きました。新聞配達の起点となる新聞社を中心に、みんなが通う学校はこの辺り、猫の世話をしにいく家はこっちの方向。本の中から情報を拾いあげるのは、論理パズルのようにでした。
まとめ
どれも登場人物たちの知恵と機転が、物語を進展させる鍵になっています。ファンタジーでよくある戦闘は、たぶんわたしにはできそうにないけれど、謎解きなら、ひらめきならできるかもしれない。そう思いながら読んでいた物語たちです。物語と謎解きと驚きを求める人たちならば、今読んでも十分楽しめるのではないかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは。